今回は本土のヒラタクワガタ(大分県別府市産)の羽化状況です。 メスばっかりです・・・。 メスは元気なヤツが6頭羽化してます! そして・・・。 オスは61mmと、普通サイズが1頭。 あとはオスとメスのさなぎが1頭ずつ。 これらが羽化しても2♂7♀とかたよってます・・・・。 なかなかバランスよくとはいかないなぁ~。 蛹が羽化したら、また報告します!
トンボをつけた竿を持ち、ヒノキの枝に座る。 そして竿をゆっくりと出す。 オニヤンマのメスは元気よく飛び始める。 もちろん、あちこち行こうとするが、糸があるので自由には飛べない。 結果、半径2mほどの狭い範囲をグルグルまわっている。 哲也は息を殺してそのようすを眺めていた。 しばらくするとついにオニヤンマが現れた。 オスだろうか?メスだろうか? うまく誘引されるだろうか? そんな心配をよそに、現れたオニヤンマはすぐに反応した。 メスに向かって飛んでいく。 コイツがオスなら交尾をしかけるだろうし、メスならなわばり争いのため攻撃をするだろう。 メスの場合はとれる可能性が低い。 オスであってくれ!祈るような気持ちで彼らを見つめる。 やってきたオニヤンマは彼女のまわりをグルグルとまわった。 メスはそれを気にするふうでもなく、今までどおりの動きをしている。 そしてヤツは空中静止したかと思うと、メスの背後から飛びつく。 メスはそのまま飛び続けるが、糸ではばまれる。 ヤツはメスに追いついた。そして背後からメスの体をつかむ。 このとき確信した。これはオスだ! しかしあせってはいけない。 しっかり交尾態勢に入るまで待つ。 今竿を動かせば逃げていく。 哲也はぐっとこらえて、竿をにぎったままじっとしていた。 するとついに交尾行動をはじめた。 メスはオスとくっついたまま近くの細い枝にとまる。 そしてオスとメスは輪をつくるように完全にくっついた。 交尾成立だ。 「よし今だ!」 哲也はゆっくりと左手で竿を動かし右手で糸をつかんでたぐりよせた。 その瞬間、オスがメスのからだから離れそうになった。 シュッ! 哲也は素早く右手を動かして、オスの羽をつかんだ。 あのブルブルとした振動が手に伝わってくる。 「やった!成功だ!」 哲也の手にはオニヤンマがにぎられていた。 相手を失ったメスは糸につながれたまま、そのあたりを飛んでいる。 「でかい!」 オニヤンマをまじまじと見つめ、自然と笑みがこぼれた。 やりとげたという思いがある。 オニヤンマは哲也にとって、大好きなトンボであり、また素早く確実につかまえるのが難しい種であった。 その難攻不落のオニヤンマをあっさりと捕まえることができた方法は釣りだった。 虫取りは網でやるもの。そうした固定観念にとらわれないことが大事なのだと悟った。 もう1つ、難攻不落のトンボがいる。ギンヤンマだ。 あの鮮やかな緑色のボディ。旋回するスピードはオニヤンマ以上ではないだろうか? しかも、彼らはウチの畑にはほとんど来ない。 虫取りのため、少し山中に入ったときによく見る。 何度かチャレンジしたものの、つかまえたのはほんの数回。 哲也は、今度はこの方法でギンヤンマをとろうと思った。 いつかいこうと思いつつ、結局この方法をギンヤンマに試すことはなかった。…
哲也は慌てて帽子を取り去ると、竿のほうを見た。 「やばい!」 竿が竿たてから抜けそうになり、竿先は水面についている。 哲也は急いで竿を握った。 もう少しで竿が池の中に引き込まれるところだった。 哲也は決して平らではない岸で、ごろごろころがる大きな石に足をとられながら、なんとか体勢を整えた。 直径5~60cmはあろうかという大きな岩の後ろに立ち、その岩で足を突っ張らせてふんばる。 そして竿を立てた。 その瞬間腕にグググググッとものすごい振動が伝わり、魚が走るのがわかる。 恐ろしいヒキの強さ。 これまで経験したことのない強さに、哲也は正直恐怖を感じていた。 そしてそれがコイだろうと思った。 それまでに20~40cmクラスの鯉を何度か釣ったことがある。 20cmや30cmクラスでも、コイはフナとは違い、強いヒキを楽しませてくれる。 40cmを超えたものがかかったときは、かなりの強さでグイグイと沖へと走られた。 そのときの記憶を鑑みても、圧倒的にそれらより力が強い。 今では考えられないほど、小学生のころの哲也は小さくやせこけていた。 当然非力だった。 竿をぐっと握りしめ、なんとか竿を立てるが、リールが巻けない。 どうすればいいんだ? と考えた瞬間、ふと引っ張られる力が抜けた。 「バレた・・・。」 ※バレる=かかった魚がはずれ、逃げられること。 そう思った瞬間、張りつめていたものが一気に抜けた。 竿を握る手の力も抜けた。 今までピンと張っていた糸がだらりとたるむ。 がっくりきたのと、恐怖から逃れた安心感とが入り混じった複雑な気持ちだった。 哲也はゆっくりとリールを巻いた。糸のたるみがだんだんとれてきた。 すると、なんか抵抗を感じた。 「あれ?なんか引っ張られた気がする・・・。」 そう口走ったと同時に、急激に糸がジグザグに動いた。 おそらく、いったん沖へと突っ走ったあと、今度は岸に向かってゆっくりと泳いだのだろう。 そのあと、リールを巻いたことでコイが引っ張られていることに気づき、ジグザグに動き出したのだ。 またあのすごい力が哲也の細腕を襲う。 「ダメだ!強すぎる!」 そんな絶望感の哲也に追い打ちをかけるように、獲物は水をドカーンと破裂させ、大きくジャンプした。 「でかい!」 とんでもない大きさだった。これまで釣ったコイたちの2倍はある。これを見てまた足がすくむ。 普通ならバシャンとかボチャンとか聞こえるんだろうが、このときの哲也の耳には確かにドカーンと聞こえた。 何かが爆発したかのような炸裂音。 また糸がたるむ。バレたかと思った瞬間またエラ洗いがくる。 もういいようにやられていた。 哲也はとにかく竿を立てて、魚が向かった方向に体の向きを変えるだけで精一杯。 岩の後ろでなかったら、竿ごと自分も水中にドボンだ。 うでがしびれる。 小学生の哲也には、もううでが限界だった。 これは勝てない・・・。 こんなチャンスは二度とないかもしれない。 しかし、残念ながら今の哲也にはどうすることもできない。 哲也は非力さに涙があふれてきた。…