すさまじい状況だった。
なんと2投目もストライク!
安物だったが、ポッパーがすさまじい威力を発揮!
2匹目は最初のより少し小さかったが、ものすごいヒキで超おもしろかった。
また数回投げると、またヒット!
「ほとんど入れ食いやん!」
哲也は興奮状態だった。
しかし、3匹目を上げたあたりでポッパーが着水してもなんの反応もなくなった。
哲也は決心したように、ルアーをミノーに替えた。
※ミノー=小魚の形をしたルアー。水中にもぐるが、あまり深くはもぐらず、表層を攻めるときに使うルアーである。
そして数回投げるとまたヒット!
トップウォーターと違い、食らいつく瞬間は見れないが、ルアーを〔動かしていたら、急にズシリと重くなる感覚が腕にダイレクトに伝わってくる。これはこれで忘れられない感覚だ。
これから立て続けにまた数匹のバスを釣り上げた。
次はスプーンを試す。
※スプーン=反り返った金属板でつくられたルアー。水中で水の抵抗を受けて不規則に動いて魚を誘う。もともと、釣り師が湖にスプーンを誤って落としたところ、それに魚がかみついたというエピソードから考案されたものらしい。
スプーンでも立て続けにヒットした。
ただ、このころから表層に浮かぶバスの姿はほとんど見えなくなり、ヒットするまでに投げる回数が多くなり、ヒットするバスのサイズもだんだん小さくなった。
大物が警戒心を強め始めたのかもしれない。
ついに、何もヒットしなくなった。
ここでクランクベイトを試すも空振り。再びポッパーやミノーを使ってもダメだった。
※クランクベイト=ずんぐりした形で深くもぐるタイプのルアー。底を這うように進むので水温が低い時や、日差しが強すぎるときなんかにオススメ。
潮時か・・・。
しかし、おもしろいほど釣れた。
途中、初めに釣った32cmを超える35cmを釣り上げ、これがこの日一番の大物となった。
小さいものは15cmほどのものがかかった。
初心者の初挑戦はなんと!たった2時間ほどで16匹のバスを釣り上げるというまさにビギナーズラックの典型みたいな結果となった。
当然、この日さらにルアーの魅力に取りつかれた。
初挑戦は素晴らしい成績だったが・・・。
調子に乗り、次の休みも行ってみたが、なんとボウズ。
その後は、ボウズだったり、ガンガン釣れたりと、日によってまちまちな釣果となるのだが・・・・。
実はこの初日の16匹が、未だに生涯のルアー釣りの最多記録である。
ブラックバス。
ジャンプにエラ洗い、テールウォーク。
そして深くグングンもぐり、ジグザグに泳ぐなど・・・。
多彩な技で、ファイトする者を魅了する魚の代表ではないだろうか?
社会人になり、忙しくて釣りになかなか行けなくなったある日、道具一式を知り合いの子にあげてしまい、今はルアータックルを持っていない。
記事書いてたら、思い出してまたルアー一式そろえたくなってきた・・・。