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哲也昆虫記 ~ファーブルになりたかった少年~ ⑥せみのいる神社 その2

哲也はこの神社で様々な楽しみ方を発見した。 まず、いろんなセミのオス、メスをつかまえて見比べるのをさんざんやった。 オスは鳴くがメスは鳴かない。 これについては、自分を含め、周りの子たちもほとんど知ってる事実だ。 しかし、それ以外に違いはないか? で、つかんでいろんな角度から見てみる。 そして裏側を見たときに感動した。 オスには大きな弁があり、メスはない、もしくはかなり小さい。 それが間違いではないか、何匹も見比べて確かめ、オスだけが大きな弁をもつことを確認した。 さらに、オスをつかんでいると、当然ギーギーとさわぐのだが、そのときその弁がふるえてることもわかった。 「おもしれぇ!」 ふるえる弁を見て、哲也はそう思った。 どの種もそうなるか確認したりした。 どれも弁は声を出すときふるえていた。 震えている弁をおさえると、音が出にくくなったり小さくなったりした。 記憶では完全にとめるのはできなかったと思うが、もう覚えていない。 それと、弁の形や色が結構、種類によって違うこともわかった。 もしかすると、弁の形によって出る音が変わるから、セミの種類によって鳴き方が違うのかもしれない・・・。 哲也はそんなことを想像していた。 大きなクマゼミが特に好きだと書いたが、そのクマゼミのオスの弁は黄色というか橙色というか、とにかく鮮やかで、ほかのセミとは全く違っていた。これもまたクマゼミを好きと言わしめるところだ。 さらに、哲也は採集方法も考えた。 この神社はとにかくたくさんの木々があるため、セミたちは木から木へと飛び移っていく。 そのため、セミを見つけたら近寄って網をふるい、逃げられたらその方向を見失わないように目で追い、また近づく。 セミとりは意外と移動が多く体力を消耗するのだ。 「楽にとれる方法ないかな・・・。」 と考え込んでいた時だ。 ぼーっとしたまま突っ立っていると 1匹のセミがピタッと、哲也の服にとまった。 「?」 こんなことがあるのか。エサの樹液が絶対に吸えそうにないのに、なぜとまるのか? 理由はわからない。 しかし、よく考えたら、家の壁にとまったり、電柱にとまったり 生きてる木じゃないところにもとまるのを何度も見てるじゃないか!? 人の気配がしなければ、こうやって近くまでくるのでは? 哲也は、手ごろな木にのぼった。枝がたくさんあり、足場がある木だ。 そしてある程度の高さまで登ると、哲也は枝を枕にねころんだ。 木の上で寝転ぶのは気持ちがいい。 まあ、あちこち痛いが・・・。 で、そのまま網は右手に持って置きじーっと動かなかった。 しばらくするとセミはその木にやってきた。 手を伸ばせばとどきそうなくらい近くだ。 哲也はゆっくりと網を動かし、サッとかぶせた。 簡単にとれた。 場所によっては網が動かしづらいこともあるが、これはかなり楽だ。 セミは(私の知る限り)とまる樹種を選ばない。 なので、どの種類のセミもこの木にやってくる可能性がある。 移動しまくるよりはとれる数は少ないが、とにかく楽なのだ。 このように、この神社は哲也の虫取り場、および遊び場として貴重な場所であった。

チャレンジ1000km! 塾長ウォーキング! 30・31日目結果!

なんだかんだで1か月! 雨で思ったように歩けない日もありましたが 基本、毎日歩いてます! というわけで結果発表です。 30日目結果3.4km! 31日目結果3.9km! というわけで二日間合わせて・・・。 結果7.3km! 累計115.2km! 残り884.8km! なかなかいいペースではないでしょうか? ウォーキングのようすについてはコチラ ウォーキング中に出会った植物や昆虫についてはコチラ

学習塾RainBow 科学の部屋 サクラソウ

サクラソウ、知ってますか? めっちゃかわいいんですよ! この花びら!そしてこの色!サクラソウという名に恥じないかわいさ! 見たい? 残念なことに、どこにでも見られるわけではありません。 湿原や高原などで局所的に見られます。 これはタデ原湿原で撮影しました。 そんなに花の時期長くないと思うので、見たい方は久住へGO! 見に行くの大変ですが、それだけの価値はある花です! <サクラソウ> 被子植物 双子葉類 キク類 ツツジ目 サクラソウ科 サクラソウ属 サクラソウ 標高の高い林間、湿地、高原で探してみてください。 先述のタデ原湿原なら、今なら確実に見れます。 ※例の木の橋歩きながら見れますよ。

哲也昆虫記 ~ファーブルになりたかった少年~ ⑥せみのいる神社 その1

哲也の家から歩くと15分ほどのところ・・・。 民家の間の車が通れないほどの細い道路を進むと、その先の両側を草で覆われた200段ほどの石段がある。 石段には周りからの草やササがおおいかぶさったりして行く手を阻んでいる。 そんな石段を登っていくと小さな神社がある。 名前もわからない。 お参りに来る人もいなさそうだ。 ここで、友達以外人にあったことがない。 賽銭箱もお金は入っていない。 車の音や、人が歩く音なども全く聞こえず、隔離された世界に来たような錯覚さえ覚える。 そんなさびしい神社だったが、哲也はよくその神社に遊びに行った。 たまに友達と行くこともあったが、一人で行くことも多かった。 なぜそんなさびしい神社に行くのか?というと そこは昆虫の宝庫だったからだ。 まずは石段。周りの草むらにはバッタやカマキリのなかまが多くいた。 花には蝶や蜂が飛んでくる。 石段の上をときどきオサムシやシデムシなどが走っていた。 石段は結構きつかったが、登りきるとまず神社の軒下の砂地でアリジゴクがたくさん見つかる。 そして、ここは木の宝庫でもあった。 様々な種の木々がたくさん並んでいた。 ここはカブトムシやクワガタが集まるような、樹液を出すクヌギやコナラなどの木はなかったので、それらをつかまえるのには向いてない場所だった。 だが、カミキリムシやタマムシがたまに見つかるし、何よりたくさんの種類のセミがいた。 近所の公園でも、クマゼミやアブラゼミ、ツクツクボウシはどこにでも見られた。 自宅の畑にあるひのきにも来るし。 ただ、この神社は他の場所ではあまり見つからないヒグラシやミンミンゼミもいたし、ニイニイゼミもいたのだ。 つまり、このあたりにすむセミのほとんどをここで採集することができた。 哲也はセミも大好きだった。どのセミもそれぞれ特徴的で、鳴き声も違ってて好きだったが、中でもクマゼミは特に好きだった。あのからだの大きさと迫力ある声。 セミは短命である(地上では)ことを知っていたので、持ち帰って飼うとかはほとんどしなかったが、採集するという行為は好きだった。 いろんな種類のセミをつかまえて、カゴに入れて眺める。そして帰り際に逃がして帰る。 ただそれだけなんだが、それが楽しくて、哲也はまたその神社にでかけた。

学習塾RainBow 科学の部屋 シマヘビ見つけました!

先日南立石公園でシマヘビを見つけました! すばやいわ~。 写真なんとか2枚だけ撮れました・・・。 この個体は黒単色でした。黄褐色に黒のシマが入ったものもいます。 ヘビもテスト頻出なので抑えておこう! <シマヘビ> 脊椎動物門 脊椎動物亜門 爬虫綱 有鱗目 ヘビ亜目 ナミヘビ科 ナメラ属 シマヘビ ヘビは爬虫類の代表例ですよね! うろこに覆われ、陸上に殻のある卵を産みます。 小動物を襲って食べます。 このへびは毒はありませんが、かまれると痛いので見かけたら注意しましょう!

学習塾RainBow 科学の部屋 カエル見つけました!

カエル、かわいいですね! カエルはテスト頻出!の動物なので、しっかり覚えておきましょう! <カエル> 脊椎動物門 脊椎動物亜門 両生綱 無尾目 両生類の例として頻出! 子供のころ(オタマジャクシ)はエラ呼吸。 大人になると皮膚と肺で呼吸。 水中にゼリー状のものに覆われた卵を産む。 昆虫や小動物などを食べる。

哲也昆虫記 ~ファーブルになりたかった少年~ ⑤枯れた松の木 その5

哲也は、コップに水をはって、そこに松の枝を挿した。 そして、例のウバタマムシを飼ってみた。 枝に登ったり、皮や葉をかじるようなそぶりを見せていたので、安心した。 しかし、そのウバタマムシは数日で死んでしまった・・・。 エサが悪いのか、環境が悪いのか・・・。 はたまた、単に寿命だったのか・・・・。 これについては今も答えはわからない。 と、哲也の飼育失敗の話はさておき、父がついに松の木の残りも処分するというので、哲也も見に行った。 もろいところがあぶないので、上から20cmずつくらいカットして、それぞれ燃やして処分するという作戦だ。 木はかなりもろくなっていて、前回は硬くて切るのが大変と言ってた父だったが 「こりゃカンタンや。」 と軽々とカットした。 父はその木片をコロンと転がした。 哲也はその木片を見た。 「なんか、穴がたくさんある。」 見ると、切り口にはたくさんの穴があり、木くずもつまっている。 「もしかして?」 哲也はナタを持ってきた。 このもろさなら哲也にも割れそうだ。 カンとたたくと、木が割れた。 そしてそこには・・・・。 「タマムシの幼虫!」 哲也は図鑑で見たタマムシの幼虫を発見した。 もしかすると、この木はウバタマムシの産卵木になっていたのでは? 次の木片が父によって転がされた。 哲也はそれも割ってみる。 さっきのより根元に近く、さらにやわらかい。 「あっ!蛹!」 おそらくタマムシであろう、蛹がいた。 また形の違う幼虫も現れた。 「カミキリの幼虫!」 哲也は興奮しっぱなしだった。 図鑑でしか見たことのないものが今目の前にたくさん出てきている。 「すげー!」 カミキリムシは哲也はこの木で発見したことはなく、蛹や新成虫も出なかったため、種類まではわからなかったが、タマムシの幼虫に似ていて、でもなんかずんぐりしていて、間違いなく図鑑でみたカミキリムシの幼虫であった。 しかし、ここで問題が発生した。 これらをどうやって飼えばいいのか・・・。 成虫にするすべも知らない。 困っていると、父が一言。 「その木の中で生きちょんのやけん、その木のまま飼えばよかたい。」 「なるほど!」 哲也はそんなこと考えつかなかった。 「ありがとう!」 父は、ケースに入れやすい大きさにカットした木を2,3個つくってくれた。 で、大きめのケースにそれらを入れて、湿気がなくならないようにクワガタを飼うときに使ってたオガくずを入れた。 そして、そのまま放置した。 翌年、哲也はその存在をほぼ忘れていたのだが・・・。 なんか急に思い出して、かごを見てみた。 「ウバタマムシだ!」 そこには地味だけど、なんか光沢があるあのウバタマムシがいた。…