本日、FM大分まで収録に行ってきました! もちろん!「喫茶店Tomo cafe」の収録のためです。 今回は岩崎朋美さんと ペットのことや、この時期の学習についておしゃべりしてきました! 楽しい内容ですよ! この分は5月13日(金)11:30から放送予定です! ぜひお聴きください。 よろしくお願いいたします!
哲也はこの神社で様々な楽しみ方を発見した。 まず、いろんなセミのオス、メスをつかまえて見比べるのをさんざんやった。 オスは鳴くがメスは鳴かない。 これについては、自分を含め、周りの子たちもほとんど知ってる事実だ。 しかし、それ以外に違いはないか? で、つかんでいろんな角度から見てみる。 そして裏側を見たときに感動した。 オスには大きな弁があり、メスはない、もしくはかなり小さい。 それが間違いではないか、何匹も見比べて確かめ、オスだけが大きな弁をもつことを確認した。 さらに、オスをつかんでいると、当然ギーギーとさわぐのだが、そのときその弁がふるえてることもわかった。 「おもしれぇ!」 ふるえる弁を見て、哲也はそう思った。 どの種もそうなるか確認したりした。 どれも弁は声を出すときふるえていた。 震えている弁をおさえると、音が出にくくなったり小さくなったりした。 記憶では完全にとめるのはできなかったと思うが、もう覚えていない。 それと、弁の形や色が結構、種類によって違うこともわかった。 もしかすると、弁の形によって出る音が変わるから、セミの種類によって鳴き方が違うのかもしれない・・・。 哲也はそんなことを想像していた。 大きなクマゼミが特に好きだと書いたが、そのクマゼミのオスの弁は黄色というか橙色というか、とにかく鮮やかで、ほかのセミとは全く違っていた。これもまたクマゼミを好きと言わしめるところだ。 さらに、哲也は採集方法も考えた。 この神社はとにかくたくさんの木々があるため、セミたちは木から木へと飛び移っていく。 そのため、セミを見つけたら近寄って網をふるい、逃げられたらその方向を見失わないように目で追い、また近づく。 セミとりは意外と移動が多く体力を消耗するのだ。 「楽にとれる方法ないかな・・・。」 と考え込んでいた時だ。 ぼーっとしたまま突っ立っていると 1匹のセミがピタッと、哲也の服にとまった。 「?」 こんなことがあるのか。エサの樹液が絶対に吸えそうにないのに、なぜとまるのか? 理由はわからない。 しかし、よく考えたら、家の壁にとまったり、電柱にとまったり 生きてる木じゃないところにもとまるのを何度も見てるじゃないか!? 人の気配がしなければ、こうやって近くまでくるのでは? 哲也は、手ごろな木にのぼった。枝がたくさんあり、足場がある木だ。 そしてある程度の高さまで登ると、哲也は枝を枕にねころんだ。 木の上で寝転ぶのは気持ちがいい。 まあ、あちこち痛いが・・・。 で、そのまま網は右手に持って置きじーっと動かなかった。 しばらくするとセミはその木にやってきた。 手を伸ばせばとどきそうなくらい近くだ。 哲也はゆっくりと網を動かし、サッとかぶせた。 簡単にとれた。 場所によっては網が動かしづらいこともあるが、これはかなり楽だ。 セミは(私の知る限り)とまる樹種を選ばない。 なので、どの種類のセミもこの木にやってくる可能性がある。 移動しまくるよりはとれる数は少ないが、とにかく楽なのだ。 このように、この神社は哲也の虫取り場、および遊び場として貴重な場所であった。
サクラソウ、知ってますか? めっちゃかわいいんですよ! この花びら!そしてこの色!サクラソウという名に恥じないかわいさ! 見たい? 残念なことに、どこにでも見られるわけではありません。 湿原や高原などで局所的に見られます。 これはタデ原湿原で撮影しました。 そんなに花の時期長くないと思うので、見たい方は久住へGO! 見に行くの大変ですが、それだけの価値はある花です! <サクラソウ> 被子植物 双子葉類 キク類 ツツジ目 サクラソウ科 サクラソウ属 サクラソウ 標高の高い林間、湿地、高原で探してみてください。 先述のタデ原湿原なら、今なら確実に見れます。 ※例の木の橋歩きながら見れますよ。
哲也の家から歩くと15分ほどのところ・・・。 民家の間の車が通れないほどの細い道路を進むと、その先の両側を草で覆われた200段ほどの石段がある。 石段には周りからの草やササがおおいかぶさったりして行く手を阻んでいる。 そんな石段を登っていくと小さな神社がある。 名前もわからない。 お参りに来る人もいなさそうだ。 ここで、友達以外人にあったことがない。 賽銭箱もお金は入っていない。 車の音や、人が歩く音なども全く聞こえず、隔離された世界に来たような錯覚さえ覚える。 そんなさびしい神社だったが、哲也はよくその神社に遊びに行った。 たまに友達と行くこともあったが、一人で行くことも多かった。 なぜそんなさびしい神社に行くのか?というと そこは昆虫の宝庫だったからだ。 まずは石段。周りの草むらにはバッタやカマキリのなかまが多くいた。 花には蝶や蜂が飛んでくる。 石段の上をときどきオサムシやシデムシなどが走っていた。 石段は結構きつかったが、登りきるとまず神社の軒下の砂地でアリジゴクがたくさん見つかる。 そして、ここは木の宝庫でもあった。 様々な種の木々がたくさん並んでいた。 ここはカブトムシやクワガタが集まるような、樹液を出すクヌギやコナラなどの木はなかったので、それらをつかまえるのには向いてない場所だった。 だが、カミキリムシやタマムシがたまに見つかるし、何よりたくさんの種類のセミがいた。 近所の公園でも、クマゼミやアブラゼミ、ツクツクボウシはどこにでも見られた。 自宅の畑にあるひのきにも来るし。 ただ、この神社は他の場所ではあまり見つからないヒグラシやミンミンゼミもいたし、ニイニイゼミもいたのだ。 つまり、このあたりにすむセミのほとんどをここで採集することができた。 哲也はセミも大好きだった。どのセミもそれぞれ特徴的で、鳴き声も違ってて好きだったが、中でもクマゼミは特に好きだった。あのからだの大きさと迫力ある声。 セミは短命である(地上では)ことを知っていたので、持ち帰って飼うとかはほとんどしなかったが、採集するという行為は好きだった。 いろんな種類のセミをつかまえて、カゴに入れて眺める。そして帰り際に逃がして帰る。 ただそれだけなんだが、それが楽しくて、哲也はまたその神社にでかけた。